大道銀天街のつづき。
この日は天気が良く、恰好の商店街散歩日和だった。同時にスギ花粉がめちゃくちゃ飛んでるんじゃないかと警戒していたが、どういうわけか目が痒くなったり、鼻水がサラサラ流れ出てきたりすることがなかった。
「これ幸い」とばかりに大道銀天街を練り歩き、さらには周辺も探索してみることに。商店街といえば、立ち並ぶ店の顔ぶれやその佇まい、雰囲気がドーンと来るものだが、ポイントポイントに姿を見せる路地も魅力的だ。
閉所恐怖症のくせに小さく狭い路地が好きである。「何かあるんじゃないだろうか」というワクワク。そして、何とも言えない落ち着く感じ。それがどうしても上手く表現できない。ただ、訪れればわかってもらえるであろう、その「感じ」。
大道銀天街にも、いくつもの路地があった。
ドイツ軒
たとえば、大正時代から続く超老舗のパン屋さん「ドイツ軒」へと続く路地。やっぱり町のパン屋さんというのは、存在自体が素晴らしいよ。パン屋さんがあるというだけで、その町がなんだか気持ち的に豊かな感じがするもんね。え? 言ってる意味がわかんないって?
そりゃそうだろうさ。感覚を雰囲気でしゃべってるようなもんなんだから。